途上国の人材育成

「ODAにおける環境影響評価」、「地球温暖化対策」の実施と個別研修員受入によるJICAの人材育成に協力しています。また環境センタープロジェクトの支援を通じて、タイ、インドネシア、中国、メキシコ、チリ、エジプト等各国の環境保全の拠点設立を支援してきました。専門家派遣、研修員受入、教材作成等を通して、JICAの「人を通じた国際協力」に貢献しています。  こうした当センター設立以来のJICA業務への協力実績に対し、2004年10月に第1回JICA理事長表彰を受賞しました。

環境影響社会配慮研修

OECCは、1990年から国際協力機構(JICA)集団研修事業「環境影響評価コース」を受託し実施しています。2008年も5月から6月にかけ、14名の環境行政官を迎え、4週間にわたって研修を実施しました。過去18年間でアジア、アフリカ、中近東、中南米、大洋州、欧州等72カ国から222名の参加者を受け入れてきたことになります。
この18年で環境影響評価を取り巻く環境も様変わりしました。1992年の国連環境開発会議(UNCED)を機に、世界的にも環境と社会に配慮した「持続可能な開発」の推進を目指す様々な取り組みが広がりました。これらの活動を促進するための一つのツールとして、開発による環境や社会への影響を見極め、必要な行政措置を講じる「環境影響評価」の法制化が世界各地で着手されるようになったのです。途上国も例外ではなく、環境影響評価法や関連部署の設置等体制整備が進められてきましたが、深刻化、複雑化する環境問題に加え、技術的、人的、財政的資源等の制約により、効果的な環境影響評価、環境行政の推進が妨げられているといます。このような状況をふまえ、本研修は、環境影響評価に係る講義や視察、演習を通じ、途上国の行政官が開発プロセスにおいて、環境と社会に配慮したより適切な審査、意思決定の能力向上を目標としています。
 帰国した元研修員から「環境法改正に携わりスクリーニングとスコーピングを取入れた」、「住民向け環境影響評価研修を開いた」、「JICA水質管理事業に関わった」等様々な便りが届くようになりました。

南東欧・CIS地域京都メカニズム能力開発

平成21年2月現在

OECCは、JICA地域別研修「南東欧・CIS地域京都メカニズム能力開発コース」事業を受託し実施しています。

南東欧・CIS地域では、非効率な生産活動が続けられており、温室効果ガス削減余地が大きく、さらに同地域のうち付属書I国においては、温室効果ガス排出枠に余剰枠が多く、CDM/JIプロジェクトポテンシャルは極めて高いといえます。一方、プロジェクトの実施体制が確立されていない国が多くプロジェクト活動は活発ではありません。また、同地域ではEUからの支援が中心である為、日本国関係者とのCDM/JI事業は進んでいません。
このような状況を踏まえて、本研修では、CDM/JIプロジェクト事業の円滑な実施に必要な政府担当官の育成を図ると共に、日本の京都メカニズム事業関係者との協力関係構築の為のネットワーク作りを目的としています。

平成20年度は、4ヶ国から合計8名の政府行政官を迎えて8月中旬より約2週間にわたり、気候変動に係る基礎的情報、プロジェクト実現に向けた技術的情報、さらに開発と気候変動問題解決の双方に便益をもたらすコベネフィット等の講義を実施しました。
また、京都メカニズム関連事業を実施している民間企業者を招き、各国のプロジェクトポテンシャルを紹介するワークショップを開催しました。当日は、多くのご参加を賜り、活発な議論が行われました。来年度も引続き同ワークショップの開催を予定しており、OECC会員企業を始め皆様の積極的なご参加を願っています。
南東欧・CIS地域京都メカニズム能力開発 研修員は、本研修を通して自国におけるCDM/JIプロジェクトの実現へ向けた議論を行い、帰国後の活動計画を作成しています。OECCは、研修成果でもある帰国後活動計画の実現へ向けて、引き続き指導・連絡を行う予定です。

地球温暖化対策研修

OECCでは、JICA集団研修「地球温暖化対策コース」事業を受託し実施しています。平成20年度はアジア、アフリカ、中南米、大洋州、欧州など13カ国から16名の研修員を迎え、1月上旬より約8週間に渡り実施しました。
気候変動は地球規模の問題であると同時に、開発途上国の開発活動にも大きな影響を及ぼします。従って、省エネルギー等による温室効果ガスの排出抑制(緩和策)および自然災害の防止(適応策)の双方向からの対策が重要です。しかし、開発途上国におけるこれらの対策への対処能力は十分とはいえず、能力向上のための支援が必要とされています。
また、気候変動枠組条約および京都議定書では、開発途上国の締約国もいくつかの義務を負っていますが、その前提として先進国による支援が約束されています。
このような背景から、本研修は、開発途上国において気候変動問題を担当する行政官を対象とし、国内外にて持続可能な開発に配慮した気候変動政策を提言できるようになることを目的としています。
研修員は、講義や視察を通じて、緩和・適応措置に関する個別の施策、自国の開発計画における気候変動問題の位置づけ、国際枠組みの必要性、気候変動対策と持続可能な開発との不可分性などを正確に理解します。そして、帰国後には、自国における気候変動の主流化に取り組むことが期待されています。
地球温暖化対策研修 帰国した本研修の研修員からは「国際交渉の担当官となり、国際会議に参加している」、「研修で得た知識を活かし、新たなプロジェクトを立ち上げた」等、様々な便りが寄せられます。このことから、研修員が気候変動の分野で活躍しており、本研修が開発途上国の能力向上に貢献していることが伺えます。
OECCでは、研修成果でもある帰国後活動計画の実現へ向けて、引き続き指導・連絡を行う予定です。

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