2025.11.28

JPRSIセミナー・年次総会  開催支援

 OECCは、2025年10月23日に東京都内にて開催された2025年度第2回JPRSI(環境インフラ海外展開プラットフォーム)セミナー・年次総会の事務局として、全体の企画・運営を行いました。当日は民間企業、研究・学術機関、自治体などさまざまな分野から約70名の参加者を迎え、会場はほぼ満員となりました。
 プログラム・発表資料はこちらのページからご覧いただけます。

JPRSIセミナー・年次総会におけるOECCの役割

 OECCはJPRSI事務局としてその設立から、JPRSIの活動に関するすべての企画・運営を支援しています。今回のJPRSIセミナー/年次総会では、有識者による特別講演やCOP参加企業によるプレゼンテーションが行われたほか、環境インフラ海外展開の最新取組について環境省担当官から紹介がありました。
 OECCは全体調整、プログラム企画、参加者対応、会場運営など多岐にわたる業務を推進し、国際動向に関する理解の促進や、参加者同士の交流を円滑に進める役割を果たしました。

特別講演『システム転換を必要とする世界』

 プラネタリーサイエンスの最新動向やサステナビリティをめぐる特別講演が行われました。9つのプラネタリー・バウンダリーのうち、新たに危険域に加わった海洋の酸化を含む7つにおいて危機的状況にあること、またサステナビリティ専門家の大半が、現在のアプローチでは目的を達成できないと回答している現状に触れ、根本的な経済システムの転換が必要であるとの説明がありました。

 気候変動と生物多様性の問題は結びついたひとつの危機であるという認識が世界で広がっているなか、COP30では議長国であるブラジルが、熱帯林保護基金(TFFF:Tropical Forests Forever Fund)の発足を掲げていることが紹介されました。

特別講演

環境インフラ海外展開の最新情報とJPRSI活動報告

 環境インフラの海外展開動向に関し、環境省担当官から説明がありました。今年度策定された環境インフラ海外展開基本戦略(令和7年版) において、グローバルサウス諸国が共創パートナーとして位置づけられ、制度的基盤構築、市場形成、パートナーシップ強化の3つの柱に基づき戦略的に取組強化を進めることが報告され、また10月に行われたアジアゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合の概要や、8月にJCM署名がなされたインドをはじめとするパートナー国との最新状況についても共有されました。

 続いて、JPRSIの活動報告として、ウェブサイト及びメルマガのリニューアルが実施されたことや、昨年度のセミナー開催状況、ビジネスマッチング・セミナー、環境ウィークといったイベント開催結果の報告、また、チーム環境(各国における環境省出向者との連携)活動についての紹介がありました。

環境省説明

セミナー・年次総会で得られた成果

 今回のセミナー・年次総会は、JPRSI会員と環境省担当官、および会員同士のネットワーキングをさらに強化しました。セミナー後の交流会では活発に意見交換している様子がうかがえ、予定していた時刻を超過しても話が終わらない方も多く見受けられました。

 また、会場にはタブレットを設置し、COP30ジャパン・パビリオン バーチャル展示サイトを自由に閲覧いただきました。参加者からは「この技術を持つ企業と話してみたい」という声も寄せられ、新たな協業の可能性も垣間見ることができました。

 OECCにとってJPRSIセミナー・年次総会の開催支援は、海外環境事業のさらなる展開に向けた、重要な業務です。関係機関の協力に感謝するとともに、持続可能な未来のために今後も力を尽くしていきます。

交流会

タブレット閲覧

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