OECCについて

理事長 挨拶

竹本 和彦

新たな年度を迎えましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大については、ようやくワクチン接種が国内外で開始され、今後の進展に注目が集まっています。しかし、変異ウイルスによる新たな感染拡大など依然として深刻な状況で、収束の行方が見通せない状況です。OECC事務局においても、感染予防に万全を期して日々の業務にあたっているところです。

さて昨今、気候変動対策及び持続可能な社会実現に向けた取組を巡る内外の動向が急速に進んでいます。

我が国においては、昨年10月に菅総理が「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、日本は新たなチャレンジに大きく舵を切りました。現在国会において審議中の「地球温暖化対策推進法」の改正案においても、新たに基本理念を設け、国による地球温暖化対策について「2050年までの脱炭素社会(カーボン中立)の実現を旨として行わなければならない」と明記されています。

国際的には、米国バイデン大統領は、気候変動対策を最重点施策の一つとして位置づけるとともに、「パリ協定」への復帰を果たしました。また米国は40ケ国の首脳らが参加する「気候変動サミット」(オンライン)を主催し、各国における削減目標の野心水準の引き上げを促すとともに、世界のすべての国の協力の下での気候変動問題への対処を呼びかけました。菅総理はこのサミットの席上、削減目標をこれまでの2013年比26%削減から46%削減へと引き上げる方針を表明しました。

また、環境インフラの海外展開について日本政府は、昨年12月、経協インフラ戦略会議において「インフラシステム海外展開戦略2025」(いわゆる「新戦略」)を決定しましたが、この中で「カーボンニュートラルへの貢献」を優先領域の一つとして位置付けており、経団連においては、3月中旬「戦略的なインフラシステムの海外展開に向けて」と題し、グリーンインフラへの投資促進など幅広い分野にわたり提言を取りまとめています。これらに呼応して「環境インフラ海外展開プラットフォーム」“Japan Platform for Redesign: Sustainable Infrastructure”(JPRSI) では、民間事業者、自治体、金融機関など幅広いステークホルダーの連携の下で、その活動がダイナミックに展開されています。OECCは、このプラットフォームの事務局として、プロジェクトファイナンスの専門家などを招いたセミナーの連続開催などを通じ、JPRSIの活動に貢献しています。

このように気候変動対策や持続可能な社会構築に向けた国際社会が急速な展開を見せる中、OECCはこれまでの活動経験を踏まえ、国内外の知的ネットワークをフルに活用し、今後とも海外環境開発協力分野における我が国の中核的組織としての役割を果たせるよう努めてまいりますので、引き続き皆様方のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人 海外環境協力センター

理事長竹本 和彦