GHG排出量の算定・報告は、脱炭素社会形成の土台づくりとして対応を求められるテーマです。中でも企業によるGHG排出量の開示やモニタリング等を積極的に進める透明性の向上は欠かせません。企業のGHG排出量を含む環境情報の開示は、投資家やサプライチェーンにおける関心の高まりやESG金融の観点からもその重要性が年々大きくなっています。一方で、日本のサプライチェーンの担い手であるASEAN地域において、透明性を促進するための課題は多く、各国はその課題の解決に積極的に取り組んでいます。OECCが事務局を務める環境省の取組「PaSTI」は、企業や事業所レベルの透明性促進の支援をしてきました。COP30におけるジャパン・パビリオンのサイドイベントでは、PaSTIの成果と、多様なステークホルダーによる課題解決を目指した議論を通して重要なメッセージが発信されました。
(引用元:環境省PaSTIホームページ)
サイドイベント登壇者とメッセージ
COP30開催初日に、PaSTIのサイドイベントが行われました。
本サイドイベントには、中央政府(日本、カンボジア、マレーシアの環境省)、金融機関(アジア開発銀行研究所)、地方政府(ペルーATU)、ドナー(JICA)というGHG排出量算定・報告をリードする多様なステークホルダーが参加しました。それぞれ文脈から気候変動情報開示の取組に関する情報発信が行われ、透明性向上に向けて活発な意見交換が行われました。

主要メッセージ
パネルディスカッションでは、企業による情報開示にとってビジネス上のインセンティブを提供することが不可欠であることや、そのためには主要機関によるGHG排出量の算定・報告・検証(MRV)に関連する継続的な協力の維持が気候変動緩和策の成功に大変重要であるというメッセージが発信されました。このようにマルチレベルで推進される情報開示において、取組間の調和(Alignment)向上に向けた協力が必要であることが確認されました。
COP30サイドイベントの支援
OECCは、PaSTIの事務局として、本サイドイベントの内容構成から、登壇者の招聘、また当日の運営まで環境省との協議のもと支援を行いました。OECCが大切にしているのは、関係者との丁寧な対話とクリアな目標設定です。これらを準備段階から関係者と共有することができたことで、メッセージ性の強いサイドイベント開催達成が可能となりました。また、本イベントを通じて各機関とのへ連携が一層強化され、PaSTIを中心とした透明性向上支援のネットワーキングが広がっています。

