2025.09.30

TICAD9活動報告②:
アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)第4回全体会合

2025年8月20日(水)~22日(金)に横浜にて開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)において、TICAD9テーマ別イベント「アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)」第4回全体会合が8月20 日(水)、21 日(木)に開催されました。

OECCは主催である環境省、JICA、横浜市、UNEP、UN-HABITATと連携して、会合運営を執り行いました。

アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)とは?
 ——アフリカの廃棄物管理向上のためのプラットフォーム

第6回アフリカ開発会議(TICAD6、2016年、ケニア・ナイロビ開催) でアフリカの廃棄物管理向上のためのプラットフォームの 必要性が確認され、廃棄物に関する知見・経験の共有、人材・組織の能力向上、投資促進等を通じて 持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献するため、環境省と JICA、横浜市等が中心となって平成 29 年4月に設立されました。 2026年5月時点で、アフリカの 47 か国、198 都市が加盟しています。

ACCP公式ホームページ

第9回アフリカ開発会議(TICAD9)のテーマ別イベント
「アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)第4回全体会合」を開催

2025年8月20日(水)~22日(金)の3日間、横浜にて第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が行われ、TICAD9のテーマ別イベントとして、「アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)」第4回全体会合が8月20 日(水)、21 日(木)に開催されました。

本会合では、アフリカ諸国が直面している廃棄物管理の課題に対する知見の共有や意見交換が行われました。

OECCは主催である環境省、横浜市、JICA、 UNEP、 UN-HABITATと連携して、運営を執り行いました。ハイレベル開会式や基調講演、特別セッションにてモデレーターを務めたほか、ACCP加盟国・都市を対象とした「アフリカ向け廃棄物管理のための事業形成ファンド」の設立発表を行うランチレセプションも執り行いました。

受付の様子

ハイレベル開会セッション、基調講演

ハイレベル集合写真
竹本理事長基調講演

ACCP全体会合は、OECC竹本理事長の進行のもとで開幕し、記念撮影後、勝目環境大臣政務官、山中横浜市長、Mr. Ishaku Maitumbi, Sub-Regional Head, Regional Office for Africa, 国際連合人間居住計画(UN-Habitat)、JICA宮崎副理事長 兼 最高サステナビリティ責任者(CSO)、Ms. Rose Mwebaza, Director, Regional Office for Africa, UNEP、H.E. Ibrahim Al- Arabi Munirリビア環境大臣 兼 AMCEN Presidentによる開会挨拶が行われました。

それぞれの挨拶では、本会合にて今後3年間の活動指針となる「新・横浜行動計画」の採択を目指すこと、日本の都市の廃棄物管理の取組から得た知見と経験を共有し続け、アフリカの廃棄物管理支援に尽力することについて述べられました。また我が国のアフリカの廃棄物管理に関する開発協力の取組が紹介されるとともに、日本およびACCPパートナーに対する継続的な主導への心からの謝意が示され、廃棄物管理は健康・技術革新・循環型経済成長の機会を創出するものであることが強調されました。

基調講演では、福岡大学松藤康司教授が準好気性埋立構造「福岡方式」を用いた、廃棄物処理に係る国際協力の取組について発表し、参加者はアフリカにおける福岡方式の導入について興味深く傾聴していました。続いて、ヨハネスブルグ大学のMelanie Samson教授は、ビデオメッセージにて、南アフリカにおける、廃棄物ピッカーの既存の役割を評価・強化し、既存の収集・再資源化の仕組みを基盤とした計画的なリサイクルシステムの構築を目指す、『廃棄物ピッカーの統合に係る取組(Waste picker integration)』について共有しました。セッションの最後には、UN-Habitat, Associate Programme Management Officer, 神野氏がACCPにおけるTunis Action Guidanceの進捗と成果について紹介しました。

スペシャルセッション

司会
小学生舞台
小学生集合写真

OECCマラビーニプロジェクトリーダーの司会進行のもと、「横浜市の取組 廃棄物管理と市民との協働について」および横浜市立みなとみらい本町小学校児童の皆さんの活動を通して得られた学びが共有されました。

横浜市の取組では、急速な人口・経済成長により廃棄物処理が大きな課題となった時代から、現在の適切な廃棄物管理にいたるまでの歴史が紹介されました。

みなとみらい本町小学校の発表では、ポイ捨て防止啓発活動実施や、専門家との意見交換会開催、廃棄物からの実用品・アート作品制作、適切な廃棄物処理を促すSDGsの取組を踏まえた校歌の作詞を通して人々の意識向上に貢献した事例が紹介されました。

セッションの終わりには、みなとみらい本町小学校の児童が校歌を斉唱し、未来へつながる力強い歌詞と、その素晴らしい歌声に感銘を受けた参加者から盛大な拍手が届けられました。また、児童の皆さんは地元メディアからの取材も受け、未来を担う若い世代の力を発信していました。

国際会議の企画運営

ACCP全体会合では、上記セッションの他にも廃棄物管理に関する様々なセッションが設けられ、42カ国から延べ360名の参加者・登壇者がアフリカの廃棄物管理について熱い議論を交わし、大盛況の後に幕を下ろしました。

OECCは、豊富な経験を活かし、このような国際会議を数多く企画運営しています。議論の内容に係る専門的なコンサルティング、コンセプトノートの作成、関係者の連絡調整、登壇者管理、ステージ運営、司会進行、会議全体のロジスティクス手配等、国際会議の企画運営に係るすべての業務についてハイレベルな品質を担保したサービスを提供しています。

会場運営の様子

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