OECCは6月29日、OECCは第8回橋本道夫記念シンポジウム「循環社会構築に向けた取組と将来展望」を開催しました。会場およびオンラインで多くの方々にご参加いただき、循環社会の実現に向けた国内外の動向や今後の展望について活発な議論が行われました。
特別講演
特別講演では、環境省 西村治彦審議官よりご講演いただきました。
講演では、カーボンニュートラルの推進は温暖化対策にとどまらず、エネルギーの多様化・国産化やGX投資を通じた経済成長にもつながる重要な政策であることが示されました。また、環境行政は社会課題を解決するための基軸として発展しており、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの取組を通じて、エネルギー、資源循環、自然資本の課題に統合的に対応していく必要性が強調されました。
さらに、橋本道夫先生が「経済データを常に見ること」の重要性を力説されていたことに触れながら、環境政策にはビジネス・金融の視点と、地域の暮らしや経済活動の視点の双方が不可欠であるとの認識が示されました。
加えて、企業や金融機関、地域社会の主体的な行動を促す仕組みづくりや、情報開示などの国際ルール形成への積極的な関与が重要であるとの認識が示されました。

基調講演
基調講演では、国立環境研究所 循環社会システム研究室 田崎智宏室長より、資源循環を進める目的が、「廃棄物処分場のひっ迫への対応」から、「資源採取による環境負荷の低減」、さらに近年では「資源確保による経済や社会の安定化」へと変化していることが強調されました。世界的に資源需要が増加する中、サーキュラーエコノミーは環境政策としてだけでなく、資源安全保障や産業競争力の強化にも関わる重要な政策テーマとなっており、あわせて、循環経済への移行には、リサイクルだけでなく製品の設計・利用段階を含めたライフサイクル全体での取組や、環境政策と産業政策を統合したルール形成・市場づくりが重要であるとの考えが示されました。

パネル・ディスカッション
パネル・ディスカッションでは、環境省環境再生・資源循環局中村祥室長、JICA斎藤光範地球環境部長、イクレイ日本内田東吾事務局長、横浜市谷澤課長をパネリストに迎え、竹本OECC理事長の進行のもと議論を行いました。
登壇者からは、循環経済を推進するための制度整備や国際協力、資源循環ビジネスの促進、地域循環共生圏の形成、自治体の役割などについて事例紹介が行われました。また、循環社会の実現には行政、企業、研究機関、市民社会が連携し、それぞれの強みを活かしながら取り組みを進めることが重要であるとの認識が共有されました。


おわりに
本シンポジウムでは、循環社会の構築に向けて、国際的な動向から地域レベルの実践まで幅広い視点で議論が行われました。OECCでは、今後も関係者間の知見共有と連携を促進し、持続可能な社会の実現に向けた取組を推進してまいります。
講演内容の詳細については、後日OECCウェブサイトに掲載予定です。ぜひご覧ください。
第8回橋本道夫記念シンポジウム発表資料
- 発表資料1:OECC新中期計画(OECC 理事長 竹本和彦)
- 発表資料2:現下の国際情勢を踏まえた地球環境問題に向けた対応(環境省 大臣官房審議官 西村治彦)
- 発表資料3:循環社会の構築に向けた議論と将来展望(国立環境研究所 資源循環社会システム研究室室長 田崎智宏)
- 発表資料4:循環型社会への取組(環境省 環境再生・資源循環局 資源循環制度企画官 中村祥)
- 発表資料5:循環社会構築に向けたJICAの取組(JICA地球環境部長 斎藤光範)
- 発表資料6:循循環型社会に向けた自治体とイクレイ日本の取組(一般社団法人イクレイ日本 事務局長 内田東吾)
- 発表資料7:横浜市の循環型都市への挑戦(横浜市 政策経営・国際戦略局グローバル都市戦略課 課長 谷澤寿和)
